モーターサイクルシーンにおけるライダース素材の機能について

常識であるが故に語られない、モーターサイクルシーンにおけるライダースの優れた機能。
今回はあえて基本に立ち返りそのご説明を差し上げます。

革と目打ち

ハイテク素材と共通すること


革は天然の透湿防風素材であることはよく知られています。透湿防風素材とは、読んで字の通り、湿気を通して風をシャットアウトする素材を指します。これはゴアテックスなどのハイテク素材と同種類の性質です。

弊社にも高機能素材を使用した商品が多くありますが、その中で代表的な商品といえば「HRT4シリーズ」です。優れた防寒性と快適な状態を維持することが出来る為、そのユーザーから高い評価を得ています。

HRT4の機能を羅列すると次のようになります。

 HRT4
 透湿防風、保温蓄熱、抗菌防臭、伸縮

次に革の機能をHRT4と同様に記述してみます。

 LEATHER
 透湿防風、耐風、防護、耐摩擦、難燃、形状記憶

考えているより多くの機能が並び、革が優秀な機能素材であることがわかります。
しかしこれだけで終わりません。このHRT4と革を重ね着すると次のようになります。

 LEATHER+ HRT4
 透湿防風、保温蓄熱、抗菌防臭、耐風、防護、耐摩擦、難燃、形状記憶

※重ね着の場合、伸縮は補助的なものになる為、除外。

機能素材の肌着、「SSPDシリーズ」を着用することにより、吸汗速乾などの機能をプラスすることも可能です。

 LEATHER+ HRT4+SSPD
 透湿防風、保温蓄熱、抗菌防臭、耐風、防護、耐摩擦、難燃、形状記憶、吸汗速乾

一般的な高機能素材には、登山やスポーツにも使用できるように汎用性が高い機能が持たされていますが、ライダースに使われる革素材には、他にないモーターサイクルに特化した機能が備わっています。

よって、これらを重ねることにより、他に類を見ないほどの多角的な機能を持たせることができるのです。

革と水 

各機能についてのご説明


次に各機能についてご説明差し上げます。

透湿防風
多くのハイテク素材が透湿である理由は、夏場にゴム長靴を着用した状態を想像して頂ければ、実感しやすいかと存じます。いくら風を通さないことを求めているとはいえ、快適な状態を維持するのが目的のウエアで、あの不快さが発生してしまっては元も子もありません。

保温蓄熱
冬の朝、着用時にヒヤリと冷たい衣類はありませんか、それが保温蓄熱性のない衣類です。例えば、綿100%の衣類は夏に着用できなくもないですが、毛(ウール)100%の衣類は薄くても夏に着用する気にはなれません。

抗菌防臭
元々は登山用の機能で、何日も体を洗えないような状況を考慮した機能です。一般には必要のない機能と思われがちですが、高機能素材は比較的、高価である場合が多い為、急なツーリングのお誘いの時にその機能が活躍するようなこともあります。

耐風
防風と似た言葉ですが、ここでは風の影響を受けにくいことを耐風と表現しました。厚手の革でできたライダースジャケットをサイズの合った状態で着用すると、高速道路などで目覚ましいほどの効果を感じられる為、機能のひとつとして付け加えさせて頂きました。

防護
転倒時はもちろんですが、小石が飛んできた時などでも守ってくれるモーターサイクルウエアは、防護服とも言えるのではないでしょうか。

耐摩擦
革の耐摩擦強度は、衣類に使用できる素材の中では他の追随を許さないほどです。化学繊維が発達した現代においてもその地位は変わらず、言わずもがなレースシーンでは全ての選手が革のスーツです。

難燃
革は燃えにくく、熱で溶解しない素材です。その為、ガソリンなどで燃える危険も回避することができますし、転倒時の摩擦熱で溶解した生地が肌に貼りつくような惨事もありません。

形状記憶
ご存知の通り、革は伸びます。そしてあまり知られていませんが、力の加わらない部分は縮みます。そうやって長い年月をかけ、ユーザーの体型に変化していきます。

吸汗速乾
汗を吸収して素早く乾かす機能です。夏用インナーとしての商品が多くありますが、冬場に厚着することで汗をかくようなシーンでは重宝します。


私は優秀なウエアを手に入れた時に、世界が変わったような感覚になったことがあります。それは例えるのなら、バイク乗りが感じる“どこへでも行ける感”が延長された感覚です。

「夜が寒い」「高速道路では風の影響を受ける」「硬い革は乗車姿勢がとりにくい」ともすると「あたりまえ」で済まされてしまうことも、それを手に入れた時に変わります。

「夜が寒くても関係ない」「限りなく風の影響が少ない」「乗車姿勢にストレスが無い」
バイクは翼に例えられることがありますが、私は、バイク乗りにとって第二の翼はウエアであると思っています。

バランスのとれた機能とデザインを併せ持つ、お気に入りのレザージャケットに袖を通し、第二の翼を感じて欲しいと心から願っております。


【カドヤ公式オンラインショップ】



staff-tokyohonten01.jpg■この記事の執筆者
KADOYA東京本店 店長 菊地謙三郎(37)
直近10年間でお受けしたライダースのオーダーメイド件数は、カドヤ全社員の中で最多。
ひょっとしたら日本一採寸しているかもと思う今日この頃。




テーマ : バイク用品
ジャンル : 車・バイク

KADOYA東京本店

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Author:kadoya tokyo

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