創業80年の専門店スタッフが語るライダースの選び方【サイズ編】

衣類のサイズ選びには、教科書的な基本が存在することをご存じでしょうか。

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私は、店頭で多くのお客さまと接した経験と、数多くのオーダーメイド受注経験から、サイズ選びに基本が存在することを学びました。今回ご紹介するのは基本を踏まえた上で、「では実際に衣類を選ぶ際に何をしたら良いのか」に照準を絞らせて頂きました。

今後のサイズ選びの参考になれば幸いです。


staff-tokyohonten01.jpg■この記事の執筆者
KADOYA東京本店 店長 菊地謙三郎(37)
直近10年間でお受けしたライダースのオーダーメイド件数は、カドヤ全社員の中で最多。
ひょっとしたら日本一採寸しているかもと思う今日この頃。



そのジャケットの「丁度良いサイズ」を具体的にセンチにして下さい


お持ちのジャケットの中から、サイズが丁度良いと思うものを着て、バストの高さで両脇からつまんでみて下さい、そしてそのつまんだ分量を、何センチくらいかな? と、憶えておいて下さい。

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脇の下の高さでつまむのが理想ですが、姿勢的に無理であれば、自分でつまめる一番高い位置をつまんで下さい、そうしておけば、次につまむ時も、おおよその同じ位置をつまむことができます。要は、フィッテングの時に同じ位置をつまめればいいのです。 このテクニック(?)はバスト回りだけではなく、袖回りや、他の部分にも応用できますので、ぜひ活用してみて下さい。


ご自身の好みを把握することは判断の助けになります


細身の方や、年配の方は大きめを好む傾向にあります。また、太めの方や、若い方は小さめを選ぶ傾向にあります。ご自身の好みが、どの辺りにあるのかを把握しておくと、より正確なサイズ選びが可能です。


普段着ているサイズを気にしないようにして下さい


ライダースやライディングウェアは、大概のものが、胸幅が小さく、背幅が大きく作られています(乗車姿勢を考慮している為です)。そしてこの胸幅と背幅の比率は、製品ごとに違います。よって寸法上は丁度良くても胸幅だけが足りない、などが起こります。いつもLサイズだから今日もLサイズ、と、決めてしまうのは危険です。普段着ているサイズは気にしないようにして下さい。


使用用途を明確にすると間違いの防止になります


冬のツーリング用であれば、中に着込む必要がある為、通常より多くのゆとりが必要です。しかしながら、そのジャケットを春先に着ると、ゆとりが大きくなりすぎます。

革モノという前提であれば、お勧は「幅広い季節に着る」です。 革は天然の防風透湿素材です。あまり知られていないようですが、思ったより気温が高くても着られる素材なのです。


余談 フィッテングの鬼


ジャケットを着用した状態で、バイクに跨った状態と、直立状態で前・横・後と合計6
枚の写真を撮ります。鏡ではなく、あくまで写真です。鏡より写真の方が自分を客観的に見ることができる為です。

写真の中のその人の、ジャケットサイズは合ってますでしょうか?

気になる部分に丸をつけて、チェックしていきます。 首回り、肩幅、バスト回り、裾回り、袖丈、脇ぐり、上腕回り、下腕回り、袖丈、その他、そして丸をつけたその部分が、バイクに跨った時にどうなるのかをチェックしていきます。

フィッテングは突き詰めると、オーダーメイドのジャケットを作製する作業と、近くなっていきます。


一般的な袖丈の見方とレザージャケットの袖丈の違い


ライダースジャケットは直立時と乗車姿勢で、できるだけ袖丈が変わらないように作製されていますが、それでも腕を上げると袖丈がもっていかれます。よって袖丈は、より長さが必要になる乗車姿勢でみるのがお勧めです。

それともう一点、ポイントがあります。 革の場合、袖に刻み込まれるシワの出来具合によって袖丈が縮みます。 縮む分量は革質や使用頻度、袖の寸法などによって変わりますので、一概には言えませんが、乗車姿勢をとった状態から1cm~1.5cmほど長めが無難です。

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紳士服の場合、手首のグリグリ(尺骨茎状突起)が隠れる長さが理想とされていますが、モーターサイクルウエアは別です。これといった明確な車種を想定していない場合には、直立状態で、手首のグリグリと、親指の付け根の中間の長さがお勧めです。
(これは私が感じる「長すぎず短すぎず」です)


余談 対話の重要性


レーシングスーツの場合、必ず長めのグローブを上に被せますので、上記フィッテングは当てはまらず、比較的短めが理想となります(アクセルワークの邪魔にならないようにする為です)。ライダースジャケットにそれを求める方もいらっしゃいますので、対話は非常に重要です。


厚手のライダースジャケットに起こる突き上げとは


突き上げ」とは、マシンのステップに足を乗せた時、太ももで革ジャンを押し上げてしまい、首元まで突き上がる状態のことです。特に革が硬い新品時には顕著に出ますが、革が柔らかくなるにつれ、落ち着いてくる傾向にあります。 完全に解消するには、着丈を短くするか、どこかに逃げを作る必要があります。

「着丈が長いと突き上げが起こるが、着丈が短いと防寒性が不安」
これは厚手の革には必ずつきまとう、永遠のテーマです。厚手のライダースジャケットを選ぶ際には、この突き上げがどの程度なのかを確認することをお勧めします。


ちょっと特殊?! ライダースの着丈


本物のライダースジャケット(ファッション用のライダースは別です)の多くは比較的、着丈が短く作られています。これは前述の「突き上げ」を解消する為です。古典と呼ばれるモーターサイクル・ムービーの主人公達の着丈は、ジーンズのベルトを隠す程度です。

着丈が長いものは突き上げ覚悟で防寒性を取ることになります。しかし、着丈が長くても乗車姿勢では防寒の意味がない場合もあります。場合によっては突き上げで持ち上がり、結局同じ着丈になることも…。

背中が広いのは本物のライダースの証です


革ジャンやライディングウェアは背幅が広いので直立状態では背中が余るのが普通です。
乗車時姿勢と同じ態勢になり、背幅が足りているか確認して下さい。

■余談1
「胸幅が狭く、背幅が広い」ってことは「袖が前についている」と同じ!
…ではありません。実は袖単体でも運動量を確保するカッティングが施されています。

■余談2
スポーツモデルのマシンの場合、旧型のマシンはタンクが長く、新型マシンほどタンク長が短くなっている傾向があります。よって旧型マシンの方がシートからハンドルまでの距離があり、より前傾姿勢を想定したジャケットが適していることがあります。

ジャン革


そのライダースが長年の使用に耐えるか等のチェック


はっきり言ってカドヤ製品には、あまり関係がありませんが一応。

○革の強度
あきらかに強度が不安なものは避けて下さい。普段使いでポケットに手を入れているだけで、縫い目から裂けるものなどがあります。(他社製品のリペアでよくお受けします)

○ファスナー
革の硬さに対して適正な大きさのファスナーを使用していない場合があります。この場合、極端に早い段階でファスナーの寿命が来て壊れます。 デザイン的なバランスを優先した結果として起ることですが、この辺が質実剛健さを優先する本物のライダースと、そうではないものとの違いです。

○極端に動きにくい
袖の運動量が足りないのが原因です。革だから…とあきらめてはいけません。もちろんジャージやパジャマよりは動きにくいですが、極端に動きにくいものは、長年の使用で嫌になってしまう可能性が高いので、避けた方が無難です。運動性については、カドヤ製品と着比べてみることをお勧めします。

○縫製
ステッチが曲がっていたりデタラメな縫製の場合があります。
ただし価格に比例する場合が多いので、問題にはならないかも知れません。


以上、サイズに関することを記述させて頂きました。より良いライダースライフのご参考になれば幸いです。


テーマ : バイクのある生活
ジャンル : 車・バイク

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